海の水は水面から２００～３００メートルのところは太陽の光が届かなくなります。
表層の水には大して温度差がないのに、その下には急激に温度が下がる層があり、上下の水を隔てる壁になっています。
深くて太陽光が届かないために海草や植物性プランクトンの光合成が行われずに、植物の生育に必要な窒素やリンなどの無機栄養塩が残っています。

さらには環境汚染の影響を受けることが少ないために化学物質に汚染されていない綺麗な水でもあります。
つまり普通のミネラルウォーターは地下水などから汲み上げられ、そのまま運ばれたり、加工されることのある、いわば山からの恵みの水でありますが、海洋深層水はその名の通りに海から汲み上げるミネラルウォーターなのです。
ということは塩辛いミネラルウォーターかと勘違いされてしまい方もいるのですが、そんな塩分過多なミネラルウォーターではありません。
きちんと各メーカーで深層水に圧力をかけて、脱塩処理をします。

水分子が逆浸透膜の穴を通っていくことで塩分等が残り、淡水と濃縮水に分けられるのです。
そうなった水には塩分やその他のミネラル成分が少なくなってしまい、真水に近い成分となります。
そのままでも真水として飲めますが、各メーカーがミネラル成分の調整をして販売されているのです。

海洋深層水は軟水です。
ミネラルが付け加えられているとはいえ、すべての海からの成分が濾過されているわけではないために、海からの恵みという表現がされています。
海洋深層水には含まれている具体的なものはカリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、セレンなどといった多種多様なミネラルの他、微量元素も豊富に含まれていることが分かっています。
海洋深層水の特性を活かして、幅広い分野で利用され、様々な研究開発が行われています。
海の水が使われているだけに、まだまだ解明されていない未知の成分などの期待の大きなミネラルウォーターです。
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